スギノイチ

婉(えん)という女のスギノイチのレビュー・感想・評価

婉(えん)という女(1971年製作の映画)
3.6
山本學の知性に惹かれ、北大路欣也の肉体に欲情する。
岩下志麻の色気がカンスト気味なのはいつものことだが、これは格別。

グロテスクな武家社会による「哀れな被害者」だった前半から、「確固たる自我を持つ女性」に変化していく後半につれ、今井正作品らしからぬカタルシスが出てくる。
特に、城代の行列を啖呵で蹴散らすラストは『極妻』に直結。
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