masi

遊びの時間は終らないのmasiのレビュー・感想・評価

遊びの時間は終らない(1991年製作の映画)
3.6
どうせアレだろぉ…アレなんだろぉ…
と舐めてたら、面白かった。

訓練からフェイクドキュメント、やがて警察の威信と青年の信念との戦いへと昇華していく小気味良い展開は引き込まれる。
アッサリとしたラストは、その後も彼の戦いがまだ続いていく事を暗示し、病的な命令遂行への意志を表している。

無駄な説明がなく削ぎ落とされた構成で、滑稽さの中にリアリズムを感じた。随所にバブル後の当時の緊張と弛緩が入り混じった世情が垣間見えた気がした。

この映画公開の2年前に坂本弁護士一家が殺害、3年後に松本サリン事件、その翌年に地下鉄サリン事件、警察庁長官狙撃事件が起きる。「ぼんやりとした不安」を少年ながら私は感じていたなーと。そんな事を考えながらこの映画を観ていた。


狼たちの午後オマージュが随所に。そんな楽しみもありやす。この映画の劣化版が踊る大捜査線なのかしら?
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