ぱねぇ

トウキョウソナタのぱねぇのレビュー・感想・評価

トウキョウソナタ(2008年製作の映画)
4.3
健康機器会社で働く男:佐々木竜平は、より安い賃金で働く中国人労働者の代わりに、会社を解雇される。
一家の大黒柱である竜平は、家族にそのことを打ち明けることができず、毎朝スーツを着て会社に行くと偽り、ハローワークへ向かうのであった....。

黒沢清監督の作品。黒沢清監督と言えば『CURE』が最も有名で、僕も最近鑑賞したが、非常に素晴らしい作品だった。また、今年のヴェネツィア国際映画祭では『スパイの妻』が銀獅子賞(監督賞)を受賞するなど、国際的にも高い評価を受ける日本人監督のひとりだ。

そして本作は韓国映画界が生んだ天才:ポン・ジュノが薦めていたこともあり、先日鑑賞に至ったわけだが、傑作だった。

現代社会における、どこにでもある普通の一家の崩壊と再生を描いた作品だが、ラストは不穏な空気を漂わせて幕を閉じる。

これ本当に怖い映画だね。リアルすぎる。どんな人間にも起こり得る悲劇だよ。
そして逆にコミカルな演出が多いのがまた不気味さを強くしている。
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