やっと観れた！初っ端からスコセッシワールド全開、いやはやデ・二ーロの演技を観るのはどれくらいぶりだろうか･･･。
元海兵隊のタクシー運転手トラビスが、腐敗しきった世の中に対する不平不満をぶち壊す社会派アクションドラマ。
最早設定からしてクレイジー。拗らせた中年オヤジが世直しよろしく現代社会に潜む“悪”に制裁を加える。
然しトラビスの抱える”孤独”は憤りよりも、悲しさや虚しさを感じる。
役作りに余念がないデ・二ーロならではの怪演に圧倒された。
「自分のことを世間に知ってもらうため」というお茶目すぎる理由で徐々に行動がエスカレートするも、ラストはなんだかんだで良い雰囲気に。
人間の心の内に秘められた「狂気」と、街中を隈無く散策する「タクシードライバー」を上手いこと掛け合わせた作品だと思う。伊達にパルム・ドールを受賞しただけの貫禄はある。
普段タクシーなんて乗らないからわからないけど、日本の運ちゃん達も同じこと考えてんのかなーなんて考えると身の毛がよだつ･･･。
