作品全体はスリリングな印象なのに、鑑賞後は心に静かな喪失感が残る不思議な作品だなと思った。
アクションシーンが多く、レオンとマチルダが心を寄せていく過程はあっさりめ(割といつの間にか仲良くなっていた)な印象を受けなくもなかった。
私は「完全版」を初見で見てしまったので。
マチルダ→レオンの感情は父性愛+初恋レベルの恋愛感情という印象だったけれど、劇場版を見た人とのギャップが気になるところ。
ませているけど、直情的な面も多くて、なんだかんだ年相応には幼いマチルダは見ていて楽しい。女子的にはファッションを見るだけでもけっこう楽しめると思う。個人的には、「ここに座るなら金払え!」とカツアゲしてくる男子たちに大金を払って黙らせるマチルダが好き。
あと、マチルダに翻弄されるレオンは終始かわいい(申しわけないが、かっこいい印象の方が弱い)。
襲撃シーンが長めで騒々しさを感じたけれど、クライマックスの「マチルダからの贈り物だ」のあたりはしびれた。終始マチルダがかわいいのでもはやタイトルも「マチルダ」でいいじゃんと思っていたけれど、あのシーンを観たら「レオン」一択しかあるまいという気持ちになる。
マチルダの脱出シーンなんかも切なかった。
これから、マチルダは普通の生活を送っていくんだろうなと思われるが、レオンとの日々をずっと忘れないにせよ、いつか忘れてしまうにせよ、切ない気持ちになる。また時間を置いて見返したい。