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レオン 完全版のBFのレビュー・感想・評価

レオン 完全版(1994年製作の映画)
3.7
つい最近、初鑑賞した「ビューティフル・ガールズ」(1995)、10代・ナタリー・ポートマンの大人びた仕草と、無邪気な姿、引き込む演技と魅力を受けて、自然と思い出すのはこの映画でした。

今作品「レオン」(1994)の後に撮られた映画だったんですね。改めて鑑賞しましたが、それとはまた別物の魅力を放っていて、感情移入させる独特の空気を感じられました。(でも個人的には前者を演じたナタリー・ポートマンが好き。)

これだけ強烈な主要キャラクターが揃い、圧倒的な個性・人物を描く映画はなかなかないですね。ゲイリー・オールドマンの狂気的なスイッチ・オンするシーンはとてもクレイジーなのに不思議とクールさを感じてしまいます。(笑)

今回、本当に久々に鑑賞しました。今まではどちらかというと''恋愛''にフォーカスした作品だと捉えていましたが、「愛している」というフレーズ、恋の行く末よりも、''レオンになりたいマチルダ''と、''守るものができたレオン''という愛とは別の関係性に見る、二人の心の動きに注目が移りました。

ラストにかけて2人の愛が確かに芽生えていく一方で、マチルダに出会わなければ、二重人格のまま、それこそ''掃除''し続けていったであろうレオン。しかし終盤、それまでに無かった、感情と度胸で動いていく彼の人間的な場面がとても印象的でした。そして、地に植物を植え、1人で生きていく姿を見せるマチルダに、それまでのレオンのような、孤高さを見ました。まあ、それは愛ゆえの変化なんでしょうけど…
色々違和を感じてしまう作品ですね。いい意味で。センスもそうですが、2人のもつそれぞれの二面性があまりに綺麗なので…


以前観た作品を見返す、って新しくみたいものが山ほどありますし、余程好きじゃないとなかなかないんですけど、これはこれでとってもアリですね。
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