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パッションのdavidのレビュー・感想・評価

パッション(2004年製作の映画)
4.1
映画が終わったあと席を立とうとしたら、隣のおばあちゃんが一言。「もうちょっと人生全体を描いてほしかったよ」と。

ま、聖書のエピソードのことだろうけど、メル・ギブソンはそれはありきたりと考えたんだろう。磔刑までの半日?に絞って克明な経緯と感情を描いている。

聖書に則したイエス・キリストの生涯全体を描いた映画ってたくさんあるし、ほとんどが一時期の流行などマイナーで興行的にも振るわないことも多い。

これをR指定にしたのが、みそだったのかとも思う。

さすがに映画館に見に来ていたのは初老男性が多かった。若い人はほとんどいなかった。描き方が凄いから見る気も失せるんだろうと思うけど、スプラッターに慣れた人達なら何でもないんじゃないかな。日本ではPG12。

受難に関して、感謝とか痛ましいとかで感動を得るよう仕掛けたらしいけれど、感動よりも「奇抜さに目を見張る」方向に行ってしまいがちだった。

メルの気概と勇気に敬意。
素行や病気のことで自己反省しょっちゅうしてるけど、落ち着いてまたいい映画たくさん撮って欲しい。「ブレイブハート」や「ハクソー・リッジ」みたいな映画をもう一度。
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