あゆみん

ピアノ・レッスンのあゆみんのレビュー・感想・評価

ピアノ・レッスン(1993年製作の映画)
4.2
Mr.ホワイトがイケメンすぎる件。そしてアンナ・パキンが超絶美少女。天使がおったわ。

グザヴィエ・ドランがカンヌ国際映画祭の受賞スピーチでこの作品のことを語ってたのをふと思い出し、勢いでレンタル。ずっと気になってはいたんだけど、勢いがないと見れない気がしてて。それくらいなんだか難しそうな雰囲気だったから。でも見てみると案外すんなり。簡単ではないんだけど、心の底にストンと落ちる潔く心地よい作品だった気がする。

最近レビューでストーリーを書くことに嫌気がさしたので(笑)割愛しますが、とにかく随所にグザヴィエが模倣したであろうショットが見て取れて、それだけで嬉しくなる私の単純さ。ああ、あなたそういえば森の中で取っ組み合いしてたわねえ、と懐かしくなるし、鍵盤を踊る指先とか、埃が舞う繊細な映像とか、もうもう…グザヴィエの作品じゃないのに彼の作品だと勘違いしてしまいそうな気分になるわ!もちろん随所だけだけどね(笑)
とにかくありがとうジェーン・カンピオン監督。あなたのこの作品のおかげで私はグザヴィエ・ドランに出会うことが出来ました。彼を生み出した作品を作ってくれてありがとう!!
いや、もちろんこの作品も素晴らしいですけどね!!とってつけたように聞こえるかもだけど!まじで素晴らしかったんよ!

海にポツンと置かれたピアノのショットが素敵すぎて…引き伸ばして部屋に張り巡らしたいくらい。静かで穏やかなんだけど切なさがぼろぼろ溢れて無駄に泣けちゃうショットだったなあ。
『わたしはロランス』の色とりどりの服が舞うシーンで号泣し、『mommy』のwonderwallのシーンでぽろぽろと泣いた私は思うのです。
なんで映像を見るだけで泣けちゃうんだろう人間って、と。
なんで音楽を聞いただけで泣けちゃうんだろう人間って。なんで何も言葉がなくても伝わっちゃうんだろうね。難しく考えすぎかな。普段の生活で感じながらも知らんぷりしてる小さな軋轢が、こういう素敵な作品には嫌ってくらいに溢れてて、それがいきなり画像で心に届いた時、「ああもうなんで」とか「どうして」がぐいぐい零れてきてもうやめてって思うのに自分の感情を理解してくれてる映像に心地よさも感じちゃったりするんだよね。このまま映画館やテレビの前で死なせてくれなんて思っちゃうのよ。だから、やめられない麻薬みたいだよ映画って。
自分で書いときながら意味不明だよこのレビュー(笑)
あぁ今すぐにグザヴィエ・ドラン作品が観たいよ〜(´・_・`)
あゆみん

あゆみん