わち

ピアノ・レッスンのわちのレビュー・感想・評価

ピアノ・レッスン(1993年製作の映画)
3.8
パルムドール・アカデミー三冠などを獲得し評価の高い、19世紀を舞台に失声症の女性の恋愛を描いた作品。
海辺でピアノを弾くシーンや出ない声の代わりに弾かれるピアノの旋律など、美しい音楽と映像が印象的な映画で、ある意味ハイライトとも言えるフェティッシュな"ピアノレッスン"から始まる恋に共感はできないものの、狂っていくエイダの姿が悲しくも美しかった。
ただ娘役の女の子がめちゃくちゃかわいいせいで、終始振り回されっぱなしなのが可哀想に思えたり。あの幼さであんなに献身的なのに。本作でアカデミー助演女優賞を受賞したというのも納得だが、その後Xメンシリーズのヒロインがこの娘だということを知って驚き。時は残酷なり…
カンヌでのグザヴィエ・ドランの受賞スピーチをきっかけに鑑賞したが、自分ではどうしようもない感情を貫く姿が描かれているあたり、ドランが好きなのも頷ける。
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