「アメリカはドアの向こうだよ」
女優を目指すために実家を飛び出し、LAに向かったキャサリンがあれよあれよという間に所長も看守も変態だらけの刑務所にぶち込まれるお話。
同性愛者の女所長が牛耳るハニーウェル刑務所は ‶性奴隷養成所” と囚人たち(全員女性)から言われている。そんな地獄の刑務所からキャサリンは無事に出られるのか……?
B級臭い邦題から、女囚人たちが暴れまくるアクションものかと思ったらとんでもない珍作だった。『女囚たちの夜』とか言いながら全編ほぼ昼間だし。
それよりなにより、とにかく、ストーリーの流れがいい加減すぎて無茶苦茶。完全に破綻している。
キャサリンの姉トレイシーは役立たずだし、最終的に二人を助けることになるビクターとダークという二人組の男は結局何者だったのか全く説明がない。警察関係かと思ったけど、単にキャサリンに惚れただけの民間人?
ダークはダークで、なぜは上半身裸で刑務所に潜入。一度は捕らえられるも、牢屋の壁に蹴りで穴を開けて脱出! 人間じゃねぇ。
終盤で、この刑務所の謎などがすべて明らかにはなる(所長やら看守やらが丁寧に説明してくれる)けれど、似たような設定の映画が他にもあったような気がする。思い出せないけど。
キャスト陣の中で、唯一中国系の刑事役の人だけ知ってる役者さんだった(『ゴースト・ハンターズ』や『エブエブ』に出てる)。役立たずの警察の中で、この人だけがまともだった。
あれ? そういえば変態女所長はどうなった?