デロング

サムライのデロングのレビュー・感想・評価

サムライ(1967年製作の映画)
4.3
一匹狼の殺し屋を演じるアラン・ドロンがカッコ良すぎる!殺しに出かける時のトレンチコートにボルサリーノ、そして全編ほとんどが無表情。孤独の中にクールさがあり最高にキマってます。

映画の方はドンパチするような派手な感じではなく、常に主人公の孤独さが漂い淡々と流れていきます。正直、ストーリーを重視するなら、あまり面白い映画とは言えないかもしれません。なぜなら、殺人の依頼人が、どんな人物なのか、殺人の被害者が、なぜ殺されなければならなかったのか、そして、ジェフ(アラン・ドロン)が、なぜ殺し屋という仕事をしているのか、映画の中では、全く語られる事がないので疑問だらけの映画になってしまうからです。

ただこの映画、独特の映像とセリフを端折った分、緊迫感が増し、ジェフから目が離せなくなり、ジェフという人間はホントに冷酷なだけの殺し屋なのか、それを行動や表情から想像させていく見事な作りでした。
デロング

デロング