うまお

タナカヒロシのすべてのうまおのレビュー・感想・評価

タナカヒロシのすべて(2004年製作の映画)
3.0
ゼロ年代を10台で過ごした自分には、青春ど真ん中な作品。
こういうシュールゆるめ作品が溢れてたなぁー。

別に特別面白いとかではないのだけど、上京まもないころに居候してた、今みたいなオシャレ最先端になる前の中目黒が映ってたり、映画を通して当時の自分のアレコレを思い出した。

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作品について
キャスト陣の個性丸出し、というか個性で彩って下さいというような演出なのかな。
みなさんの良さが出てた気がします。
その中でも伊武雅刀さんの塩梅が素晴らしかった。当然引き算のお芝居も上手い方だけど、今回はキャラの足し算が絶妙だった。普通の人があれやると狙いすぎててクドくなるんだろうけど、濃さをだしつつ、邪魔しすぎないお芝居だった。
こういうの、やりたい。

ストーリーを冷静に考えると、とんでもない悲劇の連続だし、そんな状況で最後の『なんとかなる』というセリフになぜ至ったのか意味不明なんだけど、僕自身もタナカヒロシならなんとかなりそうな気がした。
あと、超コミュ症の彼が『ありがとう』と言えるまでになったのは素敵だった。
あれ?これは作品の術中にハマってしまったのかもしれない。

飛び抜けた名作では、ない。
でも観るとホッとする作品だった。
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