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ギミー・ヘブンのonotoramanのレビュー・感想・評価

ギミー・ヘブン(2004年製作の映画)
4.5
色んな映画や漫画や小説がある中で、その作品に登場する「場所」が好きになるものってある。それは部員がワイワイやってる部室だったり、訳あり男女が集うシェアハウスだったりするんだけど、この映画の主人公達のいる住居兼仕事場が自分は大好きだった。

主人公の男二人は盗撮動画を自らのサイトにあげることで日銭を稼いでるアウトロー。みんなのアニキこと江口洋介とまっすぐな瞳の安藤政信のコンビがこの部屋にはまずピッタリ。
舞台はインターネット黎明期の日本なので、オフィスには盗撮動画を中継するブラウン管がずらっと並ぶ。その様がカッコいい!
それから部屋にはどっかから拾ってきたようなセンスあるガラクタがあちこちに置かれている。この秘密基地感もたまらない!
インターネット経由の仕事だから彼らの部屋にクライアントは来ないんだけど、唯一風変わりな一人のヤクザだけが出入りする。そこに裏社会も見え隠れしたりして、この部屋の世界観を肉付けする。
そして物語は謎の少女を拾ってしまいこの部屋で共同生活することになってから動き始める。それが若い頃の宮崎あおい。イケメンアニキ、純情な青年、超美少女の3人の共同生活。

この部屋に住みたくない奴なんていんの!!?


…と部屋の魅力をさんざん語ってきたけれど、物語の本筋は共感覚っていうのを絡めたサスペンスで、部屋がどうこうって話では全然ない。
でも自分はこの映画のその部分にばかり目がいった。それがこの映画の主題、共感覚っぽくておもしろい。
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