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ヒッチャーのフクのレビュー・感想・評価

ヒッチャー(1986年製作の映画)
5.0
得体のしれない敵、しかも何があっても最強の敵が逃げても逃げても追いかけてくる恐怖を描いた’86年ロバート・ハーモン監督作。
この作品以前には同種の作品としてJ・リー・トンプソン「恐怖の岬」やスピルバーグ「激突!」、J.キャメロン「ターミネーター」などが挙げられるが、本作が出色なのは、主人公を追いかける謎の存在であるルトガー・ハウアーに尽きる。
彼の冷酷極まるサイコパスぶりがこの作品の恐怖感を一層際立たせていると言っても良く、例えば「ターミネーター」のシュワルツェネッガーよりも逃げる主人公が感じる陰湿な無気味さは上ではないかとも思わせる。
ルトガー・ハウアーはこの数年前に「ブレードランナー」で同様の役柄であると言えるハリソン・フォードと相対するレプリカント役でその存在感を印象付けたが、本作でよりはまり役として独特の悪辣ぶりを披露していて実に素晴らしい。
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