キミシマユウキ

ボーダーのキミシマユウキのレビュー・感想・評価

ボーダー(2008年製作の映画)
3.4
老年のベテラン刑事コンビは悪党ばかりを狙う謎の”詩人”という殺人犯を追っていたが、実は警察内部の仕業だという説が出てきて…

ロバートデニーロ VS アルパチーノ!!
夢の競演第二弾!!一つ前にレビューした「ヒート」以来13年ぶり二度目!!刑事もののサスペンスアクション映画。
「ヒート」を鑑賞しその素晴らしさを実感したのでこちらもついでにリピート鑑賞。

う~ん(笑)
Filmarksの平均よりは全然悪くないと思うが…
がやはり㊚の名作「ヒート」を見た後だと見劣りしてしまうことは間違いない。内容はサスペンスというよりは終始暗いだけだし、これといった見せ場があるというわけでもない。さらに肝心の犯人の行動があまり頭が良いとは思えずに楽しめなくなっている。この映画の”あるトリック”も映画慣れしてる人ならすぐに解けるだろう。

しかし逆に「ヒート」を見た後だからこそ比べられる点もあった。
以前の競演では監督のいやらしい巧みなカットにより同じ場面に映っているシーンがないという演出がなされたが、今作ではもう開始数秒からラストまで一緒にいる。
中学生風に言えばズッ友☆(ずっと友達の略)
欧米若者風に言えばBFF(Best Friend Forever)
ことわざで言えば一蓮托生だ。しつこいのでやめよう。
そして彼らの関係性も「ヒート」では敵同士だったが今回は長年組んだ刑事コンビ。とにかくお互いを褒めあうおじいちゃんたちを見てファンはニヤニヤするだろう。そしてラストの展開も○○○になっているのも粋だ。(ネタバレ回避)

「ヒート」ではパチーノがクレジットで上になっていたが今回はデニーロが上に
そのデニーロもでっぷり太っていてもうあの頃のシュッとした若者を見ることは出来なくなったが、相変わらず演技は素晴らしい。この年になってもS○Xシーンがあるなんて羨ましいです。
パチーノはより皺が増えてクレイジーさが増したかな?もうすぐ干からびちゃいそうなくらいだったが、男前さと演技も変わらずだった。しかし彼はこれでラズベリー賞を受賞してしまった(笑)
脇もマークウォルバーグの兄ドニーウォルバーグやよくチンピラ役でみるジョンレグイザモなどの実力派で固められている。

結局「名優二人が再び競演!」という事実だけが大きくなり作品のクオリティとしてはついていけてなかったが、そこまで口を揃えて酷評するほどでもなかったと思う。
彼ら二人のファンなら一度は確かめる必要があるかもしれない!
この作品に限って言えば、アルパチーノの方がクレイジーで印象的だった気がする。ラズベリーだったけど…


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