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ステート・オブ・グレースのnagarebosiのレビュー・感想・評価

ステート・オブ・グレース(1990年製作の映画)
4.0
たまにあるんですよねえ、いわゆる掘り出し物っていうのが。これもそう!
初めて観たのはレンタルのVHSでした。それ以降忘れらず、中古のDVDを探し回ってました。
いや~、渋い!ってかクール!
ペンとオールドマンとハリスですよ!実力派がメインのギャングもの。
しかもスタッフも何気に豪華、だって「ブレラン」の撮影監督ですよ、「アンタッチャブル」の美術ですよ、「プラトーン」の編集ですよ、「ワンス・アポン・ア・タイム・・・」のモリコーネですよ。
で、感想はっていうと、まあ・・・、うん、面白かったねって感じ。
潜入捜査ものなら「フェイク」の方が上だと思うし、マフィアものなら「ゴッドファーザー」の方が素晴らしいし、ギャング対刑事なら「アメリカン・ギャングスター」や「ニュージャックシティ」の方が面白いと思います。もっと丁寧に3時間ぐらいの上映時間にして、潜入捜査官の苦悩やマフィア内の人間関係を重厚に描けば、かなりの傑作になったんじゃないかな、と思いました。
でも、好いんです!映像はなかなかにスタイリッシュだし、オールドマンさんなんて出てるシーンはほぼすべてキレて怒鳴ってるばかりだけどそれも良い。ショーン・ペンのやさぐれ感がカッコイイし、エド・ハリスの凄みの薄さ加減が絶妙で「これじゃ、舐められるよなあ」感バッチリだし。誰かしらタバコと酒を呑んでるのもイイよねえ。
特にクライマックスの音響・編集が上手く、ただただ「かっけえー!」の一語でした。
こういうB級感のある映画も良いですよね。
しかし90年のニューヨークの電車ってタバコが吸えたんだってことに驚き!