『沈黙の傭兵』『沈黙の脱獄』と駄作を連発したドン・E・ファンルロイ監督による沈黙三作目。息子を殺害された父親の報復を描いた作品で、破綻なく明快な内容に仕上がっている。画面の暗さは気になるが、肉弾戦と銃撃戦のバランスも良く、テンポが早いので最後まで飽きることなく鑑賞できる。スタントに依存していないのも高ポイント。動機が報復なので、容赦なく耳を吹っ飛ばすなどアクティブな暴行が印象に残る。細かいギャグにも余念がなく、主人公がビデオを観て格闘技を学んだという設定に笑いが止まらない。まさに抱腹絶倒のクールな佳作だ。
（鑑賞メーターより転載）
