うめ

君がいた夏のうめのレビュー・感想・評価

君がいた夏(1988年製作の映画)
4.1
君がいてくれた頃は、夏が来るのが楽しかった。
二人きりになると少し照れ臭いような嬉しいような気持ちになったけど。
だって、僕には夏の太陽よりも眩しかったから。

君が教えてくれたたくさんの事。
悪い事や楽しい事。
無理して背伸びして追いかけていた。
最初は、憧れだったんだと思う。
でも、気づいちゃったんだ。
変わり始めた思いに。
恋と呼ぶには、あまりに身近過ぎて…
愛と呼ぶには、もっとひっそりと寄り添っている…
言葉になんかならない。

君が僕に残してくれたもの。
それが、今も僕の背中を押してくれてるんだ。




燻っているベースボールプレーヤーのビリー。
母からかかってきた電話。
それは、いとこのケイティーの死を伝えるものだった。
「遺言により、遺灰をあなたに託す」
戸惑いながらも故郷に帰る彼に押し寄せるケイティーとの思い出。

これは、私の好きなタイプの作品です。
ケイティーの訃報が伝えられてからと子供から青春時代にかけての二つの回想が絡み合う展開。
ビリーの成長と共に訪れるケイティーとの関係の変化。
シンプルな作りですが、なかなか伏線の使い方が良くて…
私の涙腺がまたもや開放(TT)


そして、やはりケイティーを演じるジョディ・フォスターの素晴らしさが光る。
今でこそ、インテリ系で芯の強い女性というイメージだけど…
エマ・ストーンを思わせるような明るい天真爛漫さ。
同時に若い時期の不安定さも感じさせる演技力。
言うことなしです。
ジョディ・フォスターっぽい女優がいたとしても、彼女は誰とも違うんですよね。
まさしく、数少ないオリジナルな存在だと思う。

ビリー役、その親友アップルビーの関係も良かった。
60年代末くらいかな?と現在の80年代の音楽が両方とも味わえるのも楽しい。

素敵なシーンに、良い音楽。
そして、ジョディ・フォスター。
最高でした^_^
うめ

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