ツクヨミ

リリーのツクヨミのレビュー・感想・評価

リリー(1953年製作の映画)
1.7
少女が見つけた本当の愛とは…。
父親を亡くしたリリーは仕事を求めて父親の友人を訪ねるがその友人も他界…途方にくれた彼女は偶然出会ったマジシャンのマークに一目惚れする…
チャールズウォルターズ監督作品。今作は"巴里のアメリカ人"でヒロインのリズを演じたレスリー・キャロンが主演しており気になって鑑賞しましたが、MGM作品の中でも低予算が否めない微妙なミュージカルに出会ってしまった。それはダンスシークエンスの少なさや歌のシーンに於いては一つしかないなど同時代のMGMミュージカルと比較してしまうほど、ミュージカル要素が薄い気がするからだ。その代わりとしてチャールズウォルターズ監督特有の恋愛に重きを置いたストーリーがあって、戦後の帰還兵の悲しみを表していたりと監督の言わんとしていることはわかる。しかし主演にレスリー・キャロンを登用しているとどうしてもバレエミュージカルを期待せざるを得ないので肩透かしを食らった気分。
しかし今作のレスリー・キャロンは実に純粋な少女を魅力的に演じており、そこは好印象。肩出しウェイトレス姿とかウットリするビジュアルに惹かれる。
全体的に見るとMGMのミュージカルとしてはミュージカル要素が薄すぎた。レスリー・キャロンの人気上げのための政治的キャスティングなのだろうか…
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