ツクヨミさんの映画レビュー・感想・評価

ツクヨミ

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動物界(2023年製作の映画)

4.1

人間の突然変異という題材にしてリアルな家族愛と偏見差別を描いた意欲作。
衝撃的なビジュアルな予告編に釣られて本作を見に行ってみた。
まず本作は現代社会で人間が動物化する突然変異が頻発するというSFめい
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対外秘(2022年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

韓国バイオレンスの中でも対立構図がうまいイ・ウォンテによるどんでん返し劇。
"悪人伝"がめちゃくちゃ面白かったイ・ウォンテ監督の新作がやってたので見に行ってみた。
まず本作は国会議員を目指す新人があれ
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チャイナタウン(1974年製作の映画)

2.6

入り組んだ袋小路のように捜査の中で事実が明らかになっていくノワール。
ロマン・ポランスキー監督作品。午前十時の映画祭にて鑑賞、わりと有名なポランスキー作品ぽい本作を予習して挑んでみた。
まず本作はジャ
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クレイヴン・ザ・ハンター(2024年製作の映画)

1.5

アメコミ映画の一本目としてはやや物足りないし普通な感じが否めないワイルドなパワーラインの一作。
SSUの最新作がやってたので見に行ってみた。
まず本作はスパイダーマンのヴィランで有名なクレイヴンザハン
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太陽と桃の歌(2022年製作の映画)

1.8

大家族が自然と生きる様をあるがまま映すに加え、破滅がゆるりと忍び寄る現代のネオレアリズモ。
なんか2022年ベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞したらしい本作を見に行ってみた。
まず本作は現代スペイン南部
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魂のジュリエッタ(1964年製作の映画)

4.7

ゴテゴテにカラフルすぎるセット美術と衣装.夢か現か幻かの映像がやはりマジックリアリズムを形成したフェリーニ初カラー。
フェデリコ・フェリーニ監督作品。"8 1/2"の次で初カラーなフェリーニ作品である
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ロボット・ドリームズ(2023年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

不寛容によって引き裂かれる友情とまさかのエモすぎストーリーなサイレントアニメーション。
ミニシアター界隈で最近話題な本作を見に行ってみた。
まず本作は動物たちが人間のように住んでいる謎の地球を舞台にし
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スパイダー/増殖(2023年製作の映画)

1.3

現代フランス移民問題事情を下敷きにしてるけど、わりとどっち付かずで普通なモンスターパニック。
なんかサム・ライミが絶賛してたとか聞いてなんとなく見に行ってみた。
まず本作はフランスの大型アパートで危険
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雨の中の慾情(2024年製作の映画)

4.8

アジアノワールな映像に戦争の記憶をリフレインさせる片山慎三版"マルホランドドライブ"。
片山慎三監督作品。"さがす"などでハイパワーか作家性を見せつけてくれた片山慎三監督の新作がやってたので見に行って
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ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還〈スペシャル・エクステンデッド・エディション〉(2003年製作の映画)

4.1

ゴンドール決戦を経て指輪を捨てに行く物語完結編。
ピーター・ジャクソン監督作品。4DXでリバイバルしてた本作を見に行ってみた。
まず本作はロードオブザリングシリーズ3作目でシリーズ完結編に当たる締めの
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インターステラー(2014年製作の映画)

4.8

圧倒的すぎる宇宙ビジュアルに感服しシンプルすぎる家族愛に泣かされるノーラン渾身のIMAX案件。
クリストファー・ノーラン監督作品。劇場では見れてなかった本作がIMAXリバイバルとのことで見に行ってみた
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ネットワーク(1976年製作の映画)

3.8

現代社会の歪みに苦言を呈しつつメディアやコンテンツでの資本主義の闇を批判するシドニールメット節。
シドニー・ルメット監督作品。午前十時の映画祭にて鑑賞、シドニールメット監督作品ということで一応予習して
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リトル・ワンダーズ(2023年製作の映画)

3.9

クソガキたちが暴れ回るジュブナイルアドベンチャー決定版ブルーベリー風味。
予告編やポスターに惹かれて見に行ってみた。
まず本作はクソガキたちが風邪引いたらお母さんのためにブルーベリーパイを作ろうとした
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ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔〈スペシャル・エクステンデッド・エディション〉(2002年製作の映画)

4.2

怒涛のラストミニッツレスキューに向けて邁進するクロスカッティング劇。
ピーター・ジャクソン監督作品。前作"旅の仲間"を見たのでこちらもリバイバル鑑賞してみた。
まず本作はロードオブザリングシリーズ2作
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国境ナイトクルージング(2023年製作の映画)

4.4

人生に疲れ希望を失った3人の若者が出会い解きほぐれていく時間を共有する。
予告編などから気になっていた本作を見に行ってみた。
まず本作は中国と朝鮮の国境の町を舞台に3人の若者のいく末を見守るドラマにな
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ロード・オブ・ザ・リング/旅の仲間〈スペシャル・エクステンデッド・エディション〉(2001年製作の映画)

4.6

圧倒的すぎる世界観と王道ファンタジーストーリー、もはや膨大なイメージボードを創造できただけで傑作。
ピーター・ジャクソン監督作品。スピンオフアニメ映画の公開記念かなんか知らんが4DXでリバイバルしてた
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水の中のナイフ(1962年製作の映画)

2.2

1人の若者との出会いが夫婦関係を拗らせるワンシチュエーション劇。
そろそろリバイバルがあるロマンポランスキー監督、予習としてコチラをチョイスしてみた。
まず本作は夫婦が道端でとある若者と出会い、一緒に
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ジガルタンダ・ダブルX(2023年製作の映画)

4.1

プロパガンダ映画方式で復讐を完遂する仕様かと思ったらさらなるエンタメが待ってた映画愛に溢れたボリウッドエンタメ。
予告編などから気になっていた本作を見に行ってみた。
まず本作はいろいろごった煮に盛り込
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リュミエール(1976年製作の映画)

1.3

リアルな女性ポートレイトというよりかは自由に生きる女性たち群像。
特集"映画作家ジャンヌモロー"にて、ジャンヌモローが監督として撮った処女作がやってたので見に行ってみた。
まず本作は売れっ子俳優を演じ
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リリアン・ギッシュの肖像(1983年製作の映画)

3.5

リリアンギッシュの半生というよりグリフィスとの俳優人生を語り尽くす。
特集"映画作家ジャンヌモロー"にて、リリアンギッシュのドキュメンタリーということで見に行ってみた。
まず本作は映画黎明期サイレント
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少女ムシェット(1967年製作の映画)

3.5

クソッタレな環境と境遇に反吐を吐きたい少女が転がりゆく様をあるがままな視点で描き出すブレッソンの執拗さ。
ロベール・ブレッソン監督作品。題材とビジュアルからめちゃくちゃ気になっていた本作を見てみた。
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グラディエーターII 英雄を呼ぶ声(2024年製作の映画)

4.0

またもや復讐劇かと思ったら皮を被った国家反逆に至るリドスコ節。
リドリー・スコット監督作品。まさかの"グラディエーター"続編が公開、予習しつつ挑んでみた。
まず本作は"グラディエーター"の続編となって
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スカーフェイス(1983年製作の映画)

4.9

強欲に金と権力を欲したやばすぎるキューバ政治犯トニーモンタナの栄枯盛衰。
ブライアン・デ・パルマ監督作品。午前十時の映画祭でリバイバルされてたこちらを再見してみた。
まず本作はキューバからアメリカへ政
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ルート29(2024年製作の映画)

3.4

死生観が香るスラップスティックでシュールなロードムービー。
"こちらあみ子"で鮮烈なデビューを飾った森井勇佑監督の新作がやってたので見に行ってみた。
まず本作はかなりアート寄りでシュールなロードムービ
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ヴェノム:ザ・ラストダンス(2024年製作の映画)

1.2

このレビューはネタバレを含みます

ゆるバディ感は緩和されたものの無理くりさと繋ぎ感が否めないラスト。
ヴェノムシリーズ3作目がやってたので見に行ってみた。
まず本作はSUMCユニバース"ヴェノム"シリーズの最新作、前作"レットゼアビー
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エフィ・ブリースト デジタルリマスター版(1974年製作の映画)

1.3

自分の愛を貫き通したゆえにやはり批判され飼い慣らされた女性の運命。
ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー監督作品。特集"ファスビンダー傑作選"にて鑑賞、モノクロのファスビンダー作品ということで見に行っ
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SUPER HAPPY FOREVER(2024年製作の映画)

3.0

亡くした後に絶頂期を映し出すエモ回想劇。
ミニシアター邦画界隈で話題な本作を見に行ってみた。
まず本作は妻を亡くした夫がファーストインプレッションであるリゾートホテルを訪れて、出会いを回想する沁みった
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自由の暴力 デジタルリマスター版(1974年製作の映画)

5.0

無知で無学で粗暴な男が愛するが故に騙され搾取され捨てられる、リアルに即したファスビンダーの風刺的な破滅が心を打ち砕く傑作。
ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー監督作品。特集"ファスビンダー傑作選"に
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リリー・マルレーン 4K デジタルリマスター版(1980年製作の映画)

2.7

ナチスのプロパガンダ的にヒットした歌手の愛と破滅。
ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー監督作品。特集"ファスビンダー傑作選"にて鑑賞、けっこう予算がかけられてそうなファスビンダー作品を見てみた。
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不安は魂を食いつくす/不安と魂(1974年製作の映画)

4.8

愛するが故に偏見や差別を被り社会から締め出されそうになる恋人たちのリアル。
ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー監督作品。特集"ファスビンダー傑作選"にて鑑賞、メロドラマの傑作として高評価な本作を見に
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マリア・ブラウンの結婚(1978年製作の映画)

4.9

爆発に始まり爆発に終わる、誰にも物怖じせず人生を駆け抜けた女の半生たるや。
特集"ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー傑作選"にて鑑賞、ニュージャーマンシネマの巨匠らしいファスビンダーのこちらを最初に
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HAPPYEND(2024年製作の映画)

4.8

社会に対するヘイトと反抗を目下にした変わりゆく関係性、現代を見据えた近未来もの。
ミニシアター系で話題の本作を見に行ってみた。
まず本作は近未来を舞台にした青春映画になっており、誰にも縛られないように
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十二人の怒れる男(1957年製作の映画)

4.1

脚本の妙でグイグイ引き込むワンシチュエーション会話劇の決定版。
そろそろリバイバルがあるシドニールメット、予習としてこちらを選んでみた。
まず本作はテレビ上がりの監督シドニールメットの処女作で、とある
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カジノ(1995年製作の映画)

4.8

巨大すぎる資本もとい権力に飲み込まれて消えたラスベガスカジノに魅了された男たちの栄枯盛衰。
マーティン・スコセッシ監督作品。午前十時の映画祭にて鑑賞、"グッドフェローズ"と同じニコラスピレッジ脚本のス
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ヒューマン・ポジション(2022年製作の映画)

4.2

後期小津が香る固定ショットと構図の妙.緩やかな日常生活の一筋の苦味。
推しの配給会社クレプスキュールフィルムズさんの第6弾、めちゃくちゃスローなシネマとして宣伝されてた本作を見に行ってみた。
まず本作
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ショーン・オブ・ザ・デッド 4K(2004年製作の映画)

4.3

スリリングなゾンビパニックとコメディのバランス.日常が非日常に変わっていくストーリーラインの手際。
なんか知らんけどリバイバルされてたエドガーライト処女作を見に行ってみた。
まず本作はゾンビパンデミッ
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