かさい

震える舌のかさいのレビュー・感想・評価

震える舌(1980年製作の映画)
4.0
破傷風に患った少女と家族の物語。
ゾンビ映画に似たものを感じた。
ゾンビの定義を「ウイルスによって自由や権利を奪われた存在」とするならば、破傷風菌に蝕まれ、叫びながら発作を繰り返す少女も広義のゾンビと言えないか。
破傷風の進行が進む娘を見ながら、本当に愛する娘なのか、それとも別の何かになってしまったのではないかと苦悩する。
ホラー的な演出も相まり、ゾンビ映画の主題である「人とゾンビの境界線」問題を、無自覚のうちに提起しているのはおもしろい。
かさい

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