コロン

告発のときのコロンのレビュー・感想・評価

告発のとき(2007年製作の映画)
3.8
戦争の深い闇と残酷さを抉る重いテーマの映画。愛国心に溢れ、国に尽くすことを誓った若者が戦地で壊れていくのは、正視に耐えない。悲しみを心の内に封印し、息子が殺害された事情を冷静沈着に究明しようとするトミー・リー・ジョーンズがとても渋い。トミーに寄り添い、厚い陸軍の壁にも動じず、遂に真相を暴き出す高いプロ意識のシャリーズ・セロンも素晴らしい。国旗を逆さまに掲揚する意味とか、ダビデとゴリアテの戦いの場所がエラの谷だということ、勉強になった。それにしても、シャリーズの息子の「ダビデが戦おうとするのを、王様はどうして止めなかったの?」と言う素朴な疑問はとてつもなく意味深長だと思う。
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