Wisteria

愛を読むひとのWisteriaのレビュー・感想・評価

愛を読むひと(2008年製作の映画)
4.0
何年か前に原作の『朗読者』を読んでいたので、良くも悪くも先入観を持って観始めた。裏切られる事なく素晴らしい映像化と思う。

戦争の加害者とされるハンナも、時代に翻弄されたか弱い一人の女性でもあったと、その悲しさも正直さもマイケル以外の人には届かなくて、でもマイケルだけは胸を痛めてくれて、その事もきっとハンナを傷付けたと思うと、最後の選択もそれしかなかったのかな、私だったとしても同じ選択をするかな、とおこがましくも共感した。

ハンナがどんな犠牲を払っても守りたかった秘密を思うと涙が出る。そんな事を隠して無期懲役を受けるなんて…と言ってしまえる人がいるとしたら、文盲の苦しみや恥ずかしさを想像したら言える事はないはず。
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