Daiki

コヤニスカッツィのDaikiのレビュー・感想・評価

コヤニスカッツィ(1982年製作の映画)
4.6
ノンフィクションでありながら、鑑賞者の想像力を規定するフィクティブに溢れた作品だった。我々が日常的に目で捉え脳で処理しているものとは明らかに違うこの映像は、映画のメディアとしての特殊性は何であったか、あるいは、機械が書く文字を人間は如何に扱えるのかという問いに対し、示唆に富んだものである。
とりわけ、視野と再生速度は、疑似的とはいえマクロな知覚を可能にしてくれる。
個人的にはボウリングのシーンが印象に残っており、ライン工のように享楽が生産されていく様を見せるものなのだが、とても意地の悪い角度と速度で切り取られているのがわかる。
音楽も非人称的なスケールを感じさせるもので、見終わった時にはどんな音楽であったかを忘れてしまうほどだ。

こんなにも他の映画とカテゴリが違うものを段階評価にかけるのもナンセンスなのだが、久々に驚愕した作品だったので最高点をつけたい

ラストシーンに見覚えがあるとおもったら椎名林檎だったhttps://www.youtube.com/watch?v=GvHmMv2JHDk
Daiki

Daiki