エールフランス機内で鑑賞。消したい記憶を消せるクリニックと、あるカップルのお話。発想はとてもおもしろいし俳優も好き。だけど展開や編集の仕方が好みではないです。現在と記憶の中のシーンを行き来する上に時系列もバラバラで、無駄にいろんなエピソードに飛ぶのが、話をわかりづらいものにしています。え、ここで切るの？というようなところで次のシーンに変わるため、1つ1つのエピソードに感情移入する暇がなくフラストしてしまいました。入れる必要のない話もちらほら。クリニックの医師とスタッフの話などは伏線にも物語のスパイスにもなっていないし、余計なものを削ぎ落として2人の関係だけに絞り、育った家庭やバックグラウンドなどを肉付けしたほうがもっと厚みが出ておもしろいのではと思いました。苦くて苦しい記憶もあるけど、だからと言って消すのはNGだよね。過去の経験や記憶も今の自分の一部のはずだから。自分の努力で忘れようとすること忘れることは悪いことではないけれど。消さずに受け止めた最後は良かったと思います。
