Ken

マイ・ブルーベリー・ナイツのKenのレビュー・感想・評価

4.3
2021年11本目。
音楽が好きすぎる………

この作品は何よりも音楽が素晴らしいのですよ。
Norah Jonesの"The Story"がもう好きすぎて。気だるい雰囲気のドラムとベースに始まり、Norah Jonesのスモーキーな声が重なる。けどピアノはちょっと控えめに、可愛らしく。ものすごく好きな曲。これまでの僕の人生のベスト10に入るくらい好き。

そんな曲にぴったりな本作。お話を楽しむと言うより、いい感じの音楽聴きながら、眺める作品。映像はウォンカーウェイ監督らしく独特なカメラワークと構図。色彩感もとても独特。
1つの大きな話ではなく、いくつかのパートにわかれたような作品。それがあんまり浮き沈みなく淡々と進む。ぼくは結構好きだぞ。

音楽は場所によって異なる。NYで流れるCat Powerの"The Greatest"とか、メンフィスで流れるOtis Reddingが好き。
特にCat Powerは雰囲気抜群すぎる。ウォンカーウェイ監督の作る映像にマッチしすぎている。


この作品はNorah Jonesはパッとしないけど、その周りのキャストが素晴らしい。
デヴィッド・ストラザーン、レイチェルワイズ、ナタリーポートマン。このキャストが良いから、オムニバスっぽい雰囲気でも良いと思える。ジュードロウは言わずもがな。



昨日に引き続きウォンカーウェイ監督作品を見た。
僕が「花様年華」にハマらなかった理由は、音楽の不安定な雰囲気と、アジアの狭苦しい雰囲気があまり得意ではないからだったのだろう。
ウォンカーウェイ監督の映像と雰囲気は好きってわかった。
1960年代の香港より、現代のNYの方が雰囲気的に惹かれてしまうよね。



蛇足。
こちらはFilmarksのスコアが3.4とものすごく低い。まぁハマらない人がいるのはわかる。あと、ストーリーとかを期待しちゃった人には物足りないだろう。
「花様年華」が3.9で、本作が3.4はなんでだろうなぁ。「花様年華」を見ている人と本作を見ている人たちの層が違うのかな…?

レビュー読んだらカメラワークのせいでお話に入り込めないという意見が。なるほど。たしかに。
ぼくはこの作品の中に入って楽しもうという発想はなく、カメラワークの通りに眺めていた感じ。そうじゃないと、たしかに評価下げるな。





2022年11月14日。追記。
なぜか見返している。2008年の公開当時、誰とどこで見たのかが思い出せない。当時高校2年生の僕には新鮮で斬新に見えて、僕の感性に影響を与えていると思う。
当時はバニラアイス付きのブルーベリーパイに憧れていたけど、気がついたらブルーベリーチーズケーキが好きになっていた。イギリスのスタバで食べたことはすごく覚えてる。美味しかった。そんなものここ数年食べてないと思い出した。食べたい。
Ken

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