カフェのシーンでの特にゆったりとした時が流れが、二人の甘くてほろ苦いブルーベリーパイのような関係を際立てていた。
今いる場所を離れどこか遠くに旅に出て、色々な人と出会って、その人達と何か共有の体験をすることができたら、終わってしまった恋を諦めて前に進めるのかもしれないと考えてしまった。
映像技法にはあまり詳しくないが、カフェでは人物中心ではなくネオンやパイに視点を置いて撮られていて新鮮だった。
鮮やかでいてどこか曇ったフィルターがかかっていたようで、寂れた街並みや廃れた人々というような、全体的に薄暗く淋しげな世界観を彩っていたように感じられた。
ジャケットにもなっているキスシーンのアングルが甘くて官能的で素敵だった。
