このレビューはネタバレを含みます
主人公は尼僧のヘレンと死刑囚マシュー。ヘレンはマシューのスピリチュアルアドバイザーとして刑務所内で交流を続けます。
死刑制度がテーマになっているんだけど、死刑執行といえば、ジェラルド・バトラー主演の『完全なる報復』がトラウマ級の恐ろしさで記憶に残っています。
ナチスマークのTattooを入れ、レイシストでもある死刑囚に寄り添うヘレンを見て、批判する人ももちろんいたし、被害者の家族からもかなり痛烈な言葉をかけられました。そりゃそうですよね、かわいい子供を残忍な手口で殺害された遺族の立場はそうなります。
この映画の監督は『ショーシャンクの空に』のティム・ロビンスで、死刑制度に反対の立場をとっています。ただ逆の立場、つまり被害者の家族からの視点も盛り込まれているので、フラットな印象を持ちました。
執行のやり方を含め、死刑制度の是非については難しい問題ではあるけれど、マシューの様に、自らの死を目前にして初めて芽生えた変化、それはとても大きいように思いました。