鉄男

スクリーマーズの鉄男のレビュー・感想・評価

スクリーマーズ(1996年製作の映画)
3.0
フィリップ・K・ディックの短編を映画化。
ディックの映画化はいくつもされていて出来不出来は真っ二つに分かれるがこれは失敗例。むしろプロットを拝借したB級SFとして割り切った方が良い。

元ロボコップが主演。スクリーマーと呼ばれる兵器が襲ってくるが、脚本にダン・オバノンが関わっているせいか、SFよりもホラー的な味わいが強い。

ネタバレなので詳細は伏せるが様々な種類のスクリーマーが登場する。このスクリーマーは、映画的演出上の都合もあるだろうが機械というよりは生物的な襲い方をしてくる。ここでダン・オバノン繋がりで「エイリアン」を思い出してしまうが、機械なのだから機械らしくシステム化された故の血も涙もない非情さを全面に押し出してくれたらまた印象が変わったと思う。

話が進むにつれ、スクリーマーは独断で進化を遂げるのが判明する。これは人間に放置されたテクノロジーの暴走であり、その恐怖は個人的に好きな部類。

ただラストは何となくありがちで、もうちょいどうにかならなかったかなぁ。そこが変わればもっと好印象になったと思う。

元ロボコップのピーター・ウェラーがスクリーマーよりも機械のイメージ強いので、いつオート9を出して無双してくれるのかモヤモヤしたのも正直なところ。
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