はせ

冬の華のはせのレビュー・感想・評価

冬の華(1978年製作の映画)
4.0
『鉄道員』降旗康男監督作品。高倉健主演。極道版あしながおじさん。服役しながら殺した相手の娘と文通し続け、その成長を見守ってきた高倉健が出所するが、親元の組織の抗争に巻き込まれて…という話。あらすじを文章にすると高倉健がサイコか何かに思ってしまうが、全然そんなことはない。

高倉健は東映の任侠映画で有名だが、僕は『新幹線大爆破』でしか知らない。本作は任侠映画の雰囲気に近いんだろうか。高倉健ってだけで見応えがあった。劇中で牛乳飲むシーンがえらい多かった。この時代ってこんなに牛乳飲むのか。

クロード・チアリのテーマ曲とチャイコフスキーのピアノコンチェルトが物悲しくも壮大な雰囲気を醸し出していて良い。高倉健の組長がシャガールにドハマりしていて、ヤクザ映画なのにアーティスティックで作品全体が美しい。

恐ろしいのは、この映画をお義父さんに勧められて鑑賞したということだ。「娘に辛い思いさせたら刺すぞ」ってことなのか……
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