すとんこ

首都消失のすとんこのレビュー・感想・評価

首都消失(1987年製作の映画)
2.0
直径50km高さ2000mの″異常物体O″と呼称される謎の″雲″に覆われ、外部との接触を完全に断たれた首都東京。
あらゆる物理的侵入(拳銃の銃弾をも跳ね返す!)を拒絶する″雲″を破り、隔離された中の人々を救い出せるのか?って話☆

″雲″の出現によって日本の中枢システムがダウンする混乱、それによる世界各国のリアクション、そしてなんとか″雲″を取り除き隔絶された人々を救い出そうと尽力する者達のドラマが描かれます。

様々な調査、トライ・アンド・エラー経て、″雲″は巨大なドーム状になっていて中は空洞であることや、場所によって″雲″の厚みが違うことが判明。
北斗電機研究所で開発された超電導磁力システムを搭載した特殊車両二輌を駆使して、比較的″雲″の薄いポイントを攻撃し穴を開けようと試みます。

未知の驚異に対して、残された人々が現在持てる力で創意工夫して立ち向かう、日本の怪獣映画を代表する特撮モノとして楽しめるのですが、唐突になんの説明も無く雲散霧消してしまう″雲″や、あまりにもクサい台詞回しとストーリー、そして
「ロンリークライ♪、マイロンリークライ♪」
と優しくも力強く歌い上げる盲目のロックシンガー・松尾豊の聞いているこっちの方が恥ずかしくなるような歌など、″ほつれ″要素が多すぎてクラクラします。

しかし、雲の中の状況はほとんど知らされず、生存者がいるかどうかも分からないまま(一応、子犬の生存が確認されるなど希望が提示されます)物語が終了するというのは個人的に嫌いではないです。

また、数日前に「吉原炎上」を観ていたわたくしとしては、名取裕子のキャリアウーマン然とした姿の内側にはエロい肢体が隠されているのだなグフフ、などと勝手に興奮して本筋とは違う楽しみ方をしていたことをここに告白します。

謎の雲を除去しようと努力する人々の姿よりも、雲の中でのパニックする様やサバイバル状態を描いた方が面白かったのではないかな、と感じた一本(* ̄ー ̄)☆



○キャスト○
北斗電機技術開発部部長/朝倉達也:渡瀬恒彦
フリーアナウンサー/小出まり子:名取裕子
関西放送報道部員/田宮洋介:山下真司
北斗電機研究所アルバイト/松永恵美子:石野陽子
筑波大学電子工学教授/大田原権造:大滝秀治
航空自衛隊二等空佐/佐久間英司:夏八木勲
関西放送報道部部長/川村:財津一郎
関西放送報道部カメラマン/小山:ザ・ぼんち・おさむ
北斗電機研究所所員/安原:岸部一徳
盲目のロックシンガー/松尾豊:松村冬風
郵政大臣秘書/三好大一郎:石橋蓮司
前民主党幹事長/中田代議士:丹波哲郎
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