ユーゴスラビアのエミール・クストリッツァ監督の1998年の作品。
ジプシー一家男3世代と、マフィアたちの話。
父親マトゥコは何をやっても失敗だらけ。新興マフィアのダダンにだまされ、借金をおう羽目に。
その借金をチャラにすると持ちかけられた話が、身長100センチで「てんとう虫」と呼ばれるダダンの妹と、マトゥコの息子ダーレとを結婚させる事だった。
しかし、ダーレはイダという女性に恋をしており……
と書くと、恋愛ドラマのように思えるけれども、コメディです。
それも、ドタバタ!! とにかく、喧騒に満ちたコメディ活劇!!
初っぱなのマトゥコの失敗の連続から始まって、全編を通してドタバタ!走り回るアヒル、ぶっ飛ぶ屋根、列車強盗… 騒がしい騒がしい♪
でも、見ていてニコニコしてしまう。
そのドタバタの後ろには、ロマの人々の生活があり、ドナウ川沿いの美しい自然と動物と太陽が溢れ、カラフルな色彩に満ちていて……
個性豊かな主人公たちの、個性もさることながら、表情が素晴らしい♪
皆、楽観主義で、自由奔放に生きていて、何があっても、笑顔がキラキラしている。
ゴッドファーザーと呼ばれるマフィアのボスも、おじいさんの笑顔も素敵♪歯、すんごい汚いけど(笑)
ダーレのはにかんだ顔も、キュート。
天真爛漫なイダの、わんぱくないたずらっ子のような笑顔が可愛くて可愛くて!!!イダみたいな笑顔の女性になりたい♪
そして、音楽!!
ほとんど音楽が鳴り響いているの。ジプシーの楽団の陽気で楽しい音楽が、この映画の喧騒をさらにパワーアップさせていて、それだけでもウキウキする♪
そして、ラストには…!!!!
生きているって素晴らしいな。
笑うって素晴らしいな。
自由奔放に生きるって、こうゆうことなんだな。
と、心からおもわせてくれる、人間讃歌でいっぱいの映画でした。心が豊かになりました。
泣ける映画ではないのに、心に幸せに満ちた涙を残してくれています。
心に残る大好きな大事な映画の仲間入り♪