福福吉吉

デンジャラス・ランの福福吉吉のレビュー・感想・評価

デンジャラス・ラン(2012年製作の映画)
4.0
◆あらすじ◆
CIA職員のマット・ウェストンはセーフハウスの管理人「客室係」として退屈な毎日を送っていた。しかし、元CIA工作員の危険人物のトビン・フロストがセーフハウスに連行されてきて、事態は一変する。CIA工作員によるフロストへの尋問が行われる中、突如、謎の武装集団がセーフハウスを襲撃し、CIA工作員が倒れていく中、マットはフロストを連れて逃亡する。

◆感想◆
ストーリーのテンポが良く、CIA初心者のマットと元CIAのエキスパートのフロストがそれぞれの思惑のもと、くっついたり離れたりを繰り返しながら敵の正体を暴き、危機から脱する姿は緩急が上手くついていて劇的で面白いです。

マット・ウェストン(ライアン・レイノルズ)はCIA職員として現状に不満を抱いていたのですが、それも最初だけでフロストの登場によりそんな不満は吹っ飛び、一気に地獄のような場面の連続に命を削るようになります。ほぼ初心者がフロストという百戦錬磨の達人相手に逃避行することになり、観ていて可哀そうなぐらいマットの表情が常にギリギリな感じを表していて面白かったです。

一方、トビン・フロスト(デンゼル・ワシントン)は元々、CIA工作員として長く勤めていて実力は随一であるが、情報を密売して指名手配されるようになります。彼の心情は奥底に隠されていて、前半はなかなか表に出ないですが、ストーリーが進展するにつれて彼の心情が少しずつ伝わってくるようになり、彼がただの裏切り者でないことが分かるようになりとてもカッコ良かったです。
マットとの関係では、前半はマットを困らせる存在として常に優位に立っていたのですが、後半になると次第にパートナーとしてお互いをリスペクトする間柄になっていたのはありがちですがとても気持ち良かったです。

本作のストーリーの肝として、フロストが手に入れたデータが原因で武装集団が襲ってきていることが挙げられます。それは世界レベルでの機密事項であり、フロストが逃げる場所に次々と追手が現れることから、敵が内通者であることが分かり、最後まで誰が敵なのか、ハラハラする展開が楽しめました。

派手なカーアクションから銃撃戦、格闘戦などマット、フロストともにアクションシーンが多く、見応えがありました。

よく出来ていて面白い作品でした。

鑑賞日:2023年12月4日
鑑賞方法:CS ムービープラス
(録画日:2022年10月12日)
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