GON

東京物語のGONのレビュー・感想・評価

東京物語(1953年製作の映画)
5.0
【2022/11/12 再鑑賞】☆4.7→5.0
世界一美しくて激しい心のアクションを撮った映画


【9/28 再鑑賞】
小津の映画にはいつも“静”の中に”動”がある。

結局家族ってのは他人であり、死も日常の延長線上なんすかね。
10年以上前に祖父を亡くしてからずっと独り身で生活してる祖母を知る僕からすると終盤の笠智衆の表情と佇まいをどーやっても平常心で観ることが出来なかった。その一方で父の実家の方の祖父母とは半分絶縁状態なんで原節子の”家族は他人”って言い分も納得できちゃったり…

ひょっとして小津の紀子三部作の中でも一番観る人間のこれまでの人生経験によって評価が変わる作品じゃないかな?
人の死に立ち会う機会なんか少ないし、自身の配偶者失うとかジジイになるまでほぼ可能性ないもんな。多分これが「小津は年取るまで面白さが分からない(とゆーか若者に良さを理解した気になって欲しくない)」って言われる所以なのかと思う。
これから10年毎にこの映画を見直した時どれだけ見方が変わるんだろうかと思うと楽しみでもあるし、その反面人生の終わりが着実に近づいていることに怖さと寂しさを感じるな…



【2021/9/26 初鑑賞】
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