『エドガー・アラン・ポーの鐘』の題で鑑賞。ポーは以前モルグ街の殺人とユリイカは読んだけど、本作はポー詩集の『The Bells』を基にしているが……未読である。

村長になりたいけど借金を抱えて貧乏な男が起こした殺人。
強行に走ったのは吹雪の日。雪には血が似合うと昔から思っていたけど、白黒だがポタポタと血痕が地面に落ちていくのは味がある。
そして村長になり殺人を隠し通そうとするマシアスの罪の意識と苦悩をライオネル・バリモアが演じる。
ぬっと映像合成で幽霊のように現れる……というか幻覚で現れる被害者の男や鈴？がより一層罪の苦悩を感じる。
この手の作品とかで見かける、何かで絞首の縄思わせるのが殺人結構直後なのが早いけど。

だけど本作の真の魅力はマシアスよりも度々出てくるボリス・カーロフが扮するカリガリ博士みたいなファッションした奇妙な催眠術師にあると思う。
彼はマシアスが殺人を犯すのも知っていただろうし、マシアスがいくら隠し通そうとも彼にはバレているだろう。
まあ登場シーンからして催眠術のショーで魔術のよう女の人を空中浮揚させていたのも印象が強いけど。