しんたにゆき

にんじんのしんたにゆきのネタバレレビュー・内容・結末

にんじん(1932年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

母の愛情を得られなかった10歳の少年「にんじん」の暮らし。
どれほど酷い仕打ちを受けたとしても、こどもは母親を愛するものだ。冒頭の、少年が母に薔薇の花を一輪おみやげに持って帰って来る場面や、母の誕生日、だいすきだと手紙を渡す場面。
うまい子役を雇ったものだと思う。
父親の協力のもと寄宿制の学校へと進学していくというところで映画はおしまい。
後味は良くはない。

幼い頃に愛されなかったこどもは、大人になるために愛されることを諦めなければならない。
見捨てないでと願いながら育ったのに、自ら捨てなければならない。