香港ワイヤーアクションを殺したのはマトリックスと言えましょう。
そして、マトリックス以後のトンデモカンフーアクションを終わらせたのは、この映画のCQC(クロースクォーターコンバット)だと思っています。
マトリックス以後、話はシリアスなのに、殺陣はトンデモカンフーという、違和感が伴う映画が一時溢れていました(クリムゾンリバーとか)。
しかし、本作のCQCの殺陣は、見た目が非常に実戦的であるため話を壊しません。またカッコ良い演出もできるので、主役の強さを端的に表す事に可能にしています。
この映画のヒット以降、現在に至るまで、欧米の映画アクションは基本的にCQCが主流です。
この間、カンフーアクションはCQCを取り入れようと迷走、試行錯誤を繰り返した感があり(SPLとか)、そうした変遷を楽しむ上でも、ターニングポイントの映画と思います。