あだち

少女ムシェットのあだちのレビュー・感想・評価

少女ムシェット(1967年製作の映画)
3.8
徹底的に主人公を痛めつける理不尽な世界はダンサー・イン・ザ・ダークやパンズラビリンスを思い出すけど、救いのなさはその遥か上をいってると思った。事実はどうしようもなく冷酷でも、せめて映画なんだからメタ的な慈愛が少女に向けられる瞬間があるかと思いきや、これは映画そのものがもう冷たい。可哀想って思わせるカメラワークはなくて、事実だけをある意味すっげーかっこいい撮り方で淡々と観せてくる。

ラストは、ズレてるかもだけどマルタイの女で津川雅彦が言ってた「人生は実に中途半端な、道端のドブのようなところで突然終わるもんだよ」が頭をよぎった
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