清水宏監督の作品を鑑賞後、Wikiで「田中絹代と付き合ってた」ネタを仕入れたばかりだったので。まあメインディッシュは、溝口監督との丁々発止なんだろうけど、むしろ戦前、松竹蒲田からの昭和映画史について、これでもかというくらい説明的なセリフで語られるんだけど、そんな新藤兼人のセンスも、伝記映画だったらまあいいのかな。市川崑の音楽センスと同じぐらい、個人的には鼻笑だけれど、それはそれで、まあまあまあ。吉永小百合は、アイドルだったら清純派もいいけど、やはりレジェンド絹代を完コピするなら、もう少し「芸の肥やし」的なお色気ムーブが欲しいとこなんだけど、まあ絹代役に挑戦できそうな女優なんて他に思いつかないしな。なんだかんだで、結構面白かったんだよね。映画史的な前知識や先入観もりもりで観たせいか。それもこれも、今の時代、動画配信で昔の映画を気軽に楽しめるおかげなんだな。ありがたいねえ。