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あいつとの冒険のSIのレビュー・感想・評価

あいつとの冒険(1965年製作の映画)
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2020.1.7
れんがやにて鑑賞

成績優秀な女子高生の主人公は、クラス一のいたずらっ子が計画した修学旅行に偽装した秘密旅行に監視目的で相乗りし、二人は伊豆を回るなかでくっついたり離れたりする。道中で男の性欲に恐怖しつつ彼に身を委ねることを決心するが、理性が勝ち二人は純潔のまま晴れやかに旅行を終える。

レビューが一つもついていなくて驚いた。傑作。
まさに若者のための映画。貞操にこだわるあの若者独特の感覚を、主題として取り上げられているのが凄い。
ホンのテンポも無駄がなく好印象。

梶芽衣子がジェットコースターに無賃乗車し、バイトの彼に笑顔で振り向いて「私も旅行に行く!」と言いながら坂を上がっていく演出は忘れられない。
カットの構図も見事。後ろに抜け感のある景色を借景して気持ち良くみえる構図が自然と出来ている。素晴らしい。

デビューしたての梶芽衣子はべらぼうに綺麗。
「修羅雪姫」などではみれなかった素顔に近い愛嬌がある。
脇役で出てくる由利徹も、やはり良い。

合間合間に入ってくる劇中歌は少し頂けなかったが。

これほどの映画が全く評価されず埋もれているとは、日本映画、恐るべし。
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