エビフライ

ノッティングヒルの恋人のエビフライのレビュー・感想・評価

ノッティングヒルの恋人(1999年製作の映画)
4.2
あれ、こんなによかったっけ。観終わった後にあたたかい涙がほろり。

20年くらい前に金曜ロードショーかなんかで観たっきり。内容はすっかり忘れていました。

純粋なボーイミーツガールもので、普通の男性と人気女優が出会ってーという一見、ありえない話なのですが、それが映画の世界ではちゃんと成立していて、登場人物たちに感情移入してしまいます。ロマコメの教科書的な映画だと思います。

冗長さもなく、展開が早すぎる感じもなく、ちょうどよいテンポで話が進んでいきます。「シュールだけど楽しい」「女神に恋をした人間は破滅する」とか言い回しが詩的です。

同じ脚本家のアバウトタイムよりシンプルで登場人物の心理描写はこちらの方が丁寧かな。出会って間もない頃の楽しい恋のときめきもあるんだけど、彼女が有名だからこその悩みも出てくる。それを経たからこそ、アナの「私も1人の女性で好きな男性から愛されたい」という真っすぐな台詞が刺さる。

あと主人公の周りの人たちのキャラが立ってる。同居人も変わり者だけど愛嬌がある。そしてエルヴィス・コステロの曲と季節がめぐってく演出が乙ですねえ。
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