インディペンデント映画「スウィート・スウィートバック」(1971)の大ヒットに続いてハリウッド資本(MGM)で製作されたブラックスプロイテーションの草分け。アカデミー賞歌曲賞受賞。邦題の”ジャガー”は本編とは無関係。
NYの黒人私立探偵シャフト(リチャード・ラウンドツリー)は、ある日2人組の手荒い訪問を受ける。彼らはハーレムのボス・バンピーの手下だった。バンピーはシャフトに、誘拐された娘の救出を依頼する。。。
ファンクなオープニング曲の中、70年代NYを歩くシャフトの姿が抜群にカッコ良い。ストーリーは非常にシンプルで割とあっさり終わってしまう。差別への言及は控えられエンターテイメントに徹した作品で、シャフトのたたずまいとハーレム街の映像は最後まで魅力的だった。
松田優作「探偵物語」のモデルは「ロング・グッドバイ」(1973)であることが知られているが、劇伴の雰囲気や美術は本作の影響を受けていると思う。