ジンくん

ソイレント・グリーンのジンくんのレビュー・感想・評価

ソイレント・グリーン(1973年製作の映画)
4.0
レトロフューチャー感溢れるSF映画。人口が増えすぎーの食と職がないーのどうすりゃいーの。書物として老人が用意されたり、富豪がレオパレスに住むと家具として「女性」がついてくるし、安楽死施設なんてのもあったり、すっかり世も末である。そんな中、ある富豪が殺された事によって明るみになっていく世の真実。ラストでそれを悲痛に叫ぶヘストンの血に濡れた手がクローズアップされるシーンが頭から離れない。被害者の家に捜索する主人公(刑事ヘストン)が蛇口を捻って「水使い放題だうほっー!」「アイツいちごのジャムをこのスプーンでなめてたな。盗んどこう。」と職権乱用ぶりが愉快。「これが生肉。はじめてみた。きょとーん」とジェネレーションギャップを感じるヘストンもかわいい。職権乱用で入手した食料を調理し、家で書物おっちゃんが涙しながらうまうまと一緒に食事するシーンは最高にほっこり。