No.2516。こういう、いわゆる「オフビート」な作品は、おもしろい・おもしろくないの2択で評価しづらいので困りますよね。
このようなタイプの映画を「B級グルメ」として出されたら、まぁ、こんなものかと初めから妥協もできてそれなりに美味しいと思えるのでしょうが、ご馳走として出されたらㇺッとしますよね(笑)。
でも、ジャンクフードが大好物の人にとっては、高級料亭に出てくる和食より、ポテトとバーガーとコークが何よりのご馳走なわけですから、要は、「自分の好みと合わない映画、あるいは、自分の感性が受け入れを拒否してしまう」映画と出会ってしまった場合は、素直に受け入れてしまうことです。
さて、本作は、コーエン兄弟の「ノーカントリー」がとてもポップになったような、非常に変な映画で独特です。レスターがなんであんなに冷酷なのか、次々と凶行を起こせるのか、よくわかりませんw。わからないほうがこの映画は楽しめるのかもしれませんね。
なお、邦題は「ムーンライト・ドライブ」ですが、これは明らかにやっつけで、映画の内容を1mmも表していません。
でもこれはある意味仕方ない。原題が「CLAY PIGEONS」なので、これは直訳しても「土の鳩」だからなんだか意味がわからない。
「CLAY PIGEONS」には「クレー射撃で使う標的の円盤」という意味があり、それが転じて「カモ(だまされやすい人)」という意味もあるのです。こっちの意味だとこの映画のいわんとしていることと通じそうですよね。
このCLAYと、主人公の名前クレイをかけてるという、実はシャレたタイトルなんですね。
洋画の言わんとしていることがわからないときは「英語の原題を調べよ」。
これ鉄則なんですが、私も偉そうに言えません。しょっちゅうこの鉄則を忘れて、いわんとしていることがわからず悩み続けてることありますから(泣)