観る前、単なる不倫映画で、ドロドロしてるかと思ったらそうではなかった。
ケイト・ウィンスレットとパトリック・ウィルソンの不倫がメインではあるけど、それぞれのパートナー、そして刑務所を出たばかり幼児性愛者と彼を忌み嫌う街の人々、誤って少年を射殺した過去を持つ元警官、みんなの喜怒哀楽が小さな街で交差する。
それにしても不倫が生々しく過激に描かれ、ちょっとあり得ない話をリアルにしている。ケイト・ウィンスレットはこういう役がホントにはまる。
2人とも不倫ならではの盛り上がりに身を任せて、行動がどんどんエスカレートしていくのだが、そんな時、女性は現実的にものを考えるようだ。「この関係は続けられない。止めるか、行きつくところまで行くかだ。」と。そして男は今のまま都合のいい夢を追おうとする。
最後はそれぞれの感情が終焉を迎えるのだが、そこへの繋げ方が絶妙で、途中の中だるみを吹き飛ばして一気に盛り上がった。なかなか良くできた映画だと思った。
ラスト、「過去は変えられない。だが、未来は違うものになる。一歩、踏み出さなければ。」って、どんな罪や不貞や過ちがあっても、人間は生きて前に進まなければいけない。未来は作るものだっていうポジティブなメッセージを感じた。