歌手の父がステージ上で感電死するのを見たエイミー(アラーナ・ディ・ローマ)は口も聞けず耳も聞こえなくなる。母タニア(レイチェル・グリフィス)はエイミーに音を取り戻そうとするが、ある日、売れない歌手ロバート(ベン・メンデルソーン)の歌にエイミーが反応する。
SF?スリラー?と思わせるような場面が差し込まれつつも、最後にしっかり感動させてくれる母娘のドラマだ。
その2人だけでなく、近所の人々や警官たちも能天気なほどいい人たち。
彼らの生活環境の悪さとのギャップが、人の暖かさをより一層際立たせてた。
エイミーを演じたアラーナ・ディ・ローマの素晴らしい歌声にも聴き惚れる。何度も流れる “You & Me” がめちゃくちゃ良くて、後を引きそうだ。
ということで、題材というかネタもキャストも抜群にいいんだけど、一方で画面転換や演出がやたらと雑に感じるところがあってもったいなかった。
途中で何度かミュージカル風になるところがあって、そこが楽しかったので、どうせならもっとミュージカル色を前面に出したつくりが良かったなー。
まあ、ラスト10分の感動とファンタジックなエンディングですべて帳消し。いい映画だった。
下手くそな歌を歌うロバートは何とベン・メンデルソーン!若くてエンドロールで名前を見るまで気付かなかった。