うらぬす

リトル・チルドレンのうらぬすのネタバレレビュー・内容・結末

リトル・チルドレン(2006年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

様々な人物の欲望とフラストレーションと罪の意識が交差する見応え十分の群像劇だけど、それを何の変哲も無いアメリカ郊外の町を舞台に、かくも格調高く濃厚な文芸の薫りを漂わせながら描き切れるのはちょっと尋常ではないと思う。原作小説もたぶん素晴らしいんだろうし、それを見事に映像化した監督の技量にも脱帽。『イン・ザ・ベッドルーム』と比べて少し纏まりに欠ける気もするけど、最終的に各々の欲望が良くも悪くも破局を迎える結末に筆舌に尽くしがたいカタルシスを感じたから自分は本作の方が好き。