うらぬすさんの映画レビュー・感想・評価

うらぬす

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ぼくたちのチーム(2016年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

ネッドがこれまで見たことないくらい鮮やかな赤毛ですごい、と思って調べたら、赤毛はアイルランドには比較的多いとのこと。
ジョックとナードがお互いの間にある無限に深い溝をどうにかして埋めていくだけの話かと
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預言者(2009年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

文字通り底辺から這い上がっていく骨太な下剋上ストーリーでそこそこ面白かったんだけど、ついこの間観た『君と歩く世界』ほどには映像面での遊び心があまりない、というかむしろストイックな感じだった。鹿を轢くシ>>続きを読む

ゆれる人魚(2015年製作の映画)

4.1

ミュージカルあり、ラブロマンスあり、ゴア描写あり、全体的にゴテゴテした装飾が目立ちもはや毒々しくすらある。そこに更にオルタナティヴ・ロックのようなポップ・フォークのような歌曲(歌詞がまた示唆に富んでい>>続きを読む

夜が明けるまで(2017年製作の映画)

3.5

人生の冬を「冬だから仕方ない」と孤独に寒さを耐え忍ぶのもそれはそれで悪くはないと思うけど、身と心を寄せ合う相手がいるならそれも素敵なことかもしれない。

ピアニスト(2001年製作の映画)

3.4

どこか無機質で冷え冷えとした印象が強い映像に、性のグロテスクな側面を強調するストーリーの組み合わせが底知れぬ不気味さを湛える。格調高く響くクラシック音楽が余計に気味の悪さを増幅させてて、露悪的というの>>続きを読む

君はひとりじゃない(2015年製作の映画)

3.0

挑戦的でアートな趣強めの作風、かつ面白みを見出すのに苦労するという意味で、自分の中では『複製された男』『嗤う分身』あたりと同じ分類。

LOOPER/ルーパー(2012年製作の映画)

3.7

劇中で「タイムトラベルの話は面倒だからするな」みたいな台詞があったけど、そうは言ってもねえ、という気持ち。 まあでも粗を見逃す寛大な姿勢をとれば、複雑に入り組んだ物語をスタイリッシュかつ大胆な映像で魅>>続きを読む

スターリンの葬送狂騒曲(2017年製作の映画)

3.6

ユーモアを真に理解して笑うためには教養が必要なのは言うまでもなく、つまり自分には教養がきっとまだ不足しているということ。それでも権力争いに必死なおじさんたちの姿はひどく滑稽。スターリンの日頃の行いが避>>続きを読む

鉄コン筋クリート(2006年製作の映画)

3.6

街の描き込みがエグい。どれだけの労力が費やされたんだろう。もはや街そのものが主人公と言っても良いかもしれない。
蒼井優はちょくちょくアニメ映画で声優を務める印象があるけど、この作品が(たぶん)声優デビ
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未来よ こんにちは(2016年製作の映画)

4.2

イザベル・ユペールが好きなら満足できるし、そうじゃないならきっと彼女のことが好きになる。知的で複雑で自主独立の精神があって、オーラのある女性を演じさせたら右に出る者はいないんじゃないかというくらい。つ>>続きを読む

ラッカは静かに虐殺されている(2017年製作の映画)

3.8

あまりにむごくて直視するのがつらい。
ISILがメディア戦略を重視していることはかつて報道で見聞きしていたけど、同じくメディアを利用して彼らに対抗する人々がいたとは。でも相手が強大すぎて、こちらが何か
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ザ・レポート(2019年製作の映画)

3.9

"THE TORTURE REPORT"の"TORTURE"(拷問)を塗り潰すことで、CIAの隠蔽工作を痛烈に皮肉ってて面白い。会話劇中心のうえに、みんな早口だし専門用語も飛び交うしで大変。でもアメリ>>続きを読む

スロウ・ウエスト(2015年製作の映画)

4.0

恋の甘き夢想を追ってスコットランドからやって来た貴族の息子という、およそ西部劇には似つかわしくない主人公のキャラが妙味を生んでいる。マイケル・ファスベンダー演じる賞金稼ぎもなかなか粋で格好良く(これま>>続きを読む

君と歩く世界(2012年製作の映画)

4.1

肉体が傷付き心が砕け、やがて遠回りをしながら癒え、また痛みに襲われ。得体の知れない人生という代物の正体は、その限りなき繰り返しなのかもしれない。Rust and Bone(錆と骨)というおそろしく恰好>>続きを読む

殯の森(2007年製作の映画)

3.5

茶畑の遠景の匂い立つような濃い緑色。老人を多く抱えたグループホームの周りを、生命の静かだけど大きなうねりを強く感じさせる景色が取り囲んでいる構図は、情緒があるけど同時にどこかギョッとさせられる。物語が>>続きを読む

ソラリス(2002年製作の映画)

3.2

むしろ原作を読んだことがない方が楽しめるのかも。そうだけどそうじゃないでしょと思ってしまうな……。タルコフスキー版の方が好き。

パス・オーバー(2018年製作の映画)

3.5

演劇作品の映画化というより、演劇の公演をそのまま撮ったかのような斬新なスタイル。この監督の映画は『ブラック・クランズマン』と『インサイドマン』しか観たことなくて、どちらも純粋に面白いエンタメ(としても>>続きを読む

トランスフォーマー(2007年製作の映画)

2.6

幼い頃スーパー戦隊シリーズの玩具で遊んでた人や、今もなおロボットやメカに憧れを抱く少年のような心の持ち主じゃないと楽しめないのでは? ハナから修業のつもりで観た自分も悪いけどさ。

ザ・マミー(2017年製作の映画)

3.9

映画のポスターの煽り文句は全く信用ならないということを示す典型例。どう考えてもホラーではない。が、なるほど確かにギレルモ・デル・トロが好きそう。暗いおとぎ話のような幻想と惨憺たる現実の見事な融合。南米>>続きを読む

白いリボン(2009年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

自分は基本モノクロというだけで「うーん……」と思ってしまう人種。そのうえ好奇心や美的感覚を刺激してやまない映像・物語が展開されるわけでもない(あくまで自分にとっては、という意味)のに、なぜか画面から目>>続きを読む

ハーフ・オブ・イット: 面白いのはこれから(2020年製作の映画)

4.2

多少衒学的なきらいはあるものの、心地良いエスプリの効き具合。哲学や芸術からの引用の数々もそうだし、交わすメッセージも日本語訳の字幕じゃなくて英語の原文を読んでみるとすごく洗練されてて思わず唸ってしまう>>続きを読む

The Little Stranger(原題)(2018年製作の映画)

3.4

『お嬢さん』の原作著者の作品を『ルーム』の監督が映画化、と聞けばいやがうえにも期待が高まるというものだけど、いまひとつ物語に推進力とインパクトが足りていないように思う。いかにもゴシックな陰鬱で湿っぽい>>続きを読む

42〜世界を変えた男〜(2013年製作の映画)

3.9

良く言えば手堅く、悪く言えば無難で古風な作り。でも野球に対する個人的な関心が人生で最も高まっている今、たぶん平時よりずっと興味深く鑑賞できた。この手の映画は、人も社会も世界も確かに善い方向に変わってい>>続きを読む

存在のない子供たち(2018年製作の映画)

3.7

畳み掛けるように襲いくる悲劇の連続に目を覆いたくなるけど、恵まれた暮らしを送る身には見て見ぬふりをする権利などない。

パーソナル・ショッパー(2016年製作の映画)

3.7

一見タフなようで脆く儚い魅力もあるクリステン・スチュワートの演技を存分に楽しめた。知的で予測不能なストーリーも悪くない。

少女邂逅(2017年製作の映画)

3.0

光の取り入れ方や強い青みが印象的な映像のおかげか、妙な達観や洗練も感じさせる……けど何よりも全身がむず痒くなるような青臭さがなかなかしんどい。

カムガール(2018年製作の映画)

3.4

新奇性があると思ったけどよくよく考えたらドッペルゲンガーものだからむしろ古典だった。カムガールの実態を赤裸々に映し出した点で意義は大きい、のかも。

葛城事件(2016年製作の映画)

3.8

三浦友和も南果歩もその他の俳優も、出演作を数多く観てきたわけでもないしつぶさに研究したわけでもないけど、キャリアベスト級の演技なのではと思わせる迫力がある。普段洋画ばかり観てるけど、話すスピードや声の>>続きを読む

さざなみ(2015年製作の映画)

3.8

シャーロット・ランプリングは気難しい役や厳格な役を演じても素敵だし、こういう豊かな知性と感受性ゆえに心を掻き乱される感じを出すのもすごく上手いと思う。『スイミング・プール』の女性作家に並んでハマり役だ>>続きを読む

セブン・サイコパス(2012年製作の映画)

3.7

ブラック・ユーモアというよりもはや悪ふざけが炸裂しているようにしか思えないけど、監督の独り善がりではない。シュールなユーモアセンスの閃きはちゃんと笑いを届けてくれるし、謎のカタルシスさえある。

惑星ソラリス(1972年製作の映画)

3.4

つい先日読んだばかりの原作との相違点を探す作業のおかげで、今まで観たこの監督の作品の中ではいちばん楽しめた(といってもこのスコア)。電子音楽にアレンジされたバッハは結構好き。
ソダーバーグ監督ver.
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寄生体XXX/スキンウォーカー(2018年製作の映画)

3.3

ダークなお伽噺っぽくなってるけど、「変化とどう向き合うべきか」「本当の自分とは何か」のようなふつうの人間の人生における葛藤を表したある種の寓話として捉えられる……が直球すぎる感も否めない。

甘い罠(2000年製作の映画)

3.5

思ったより小粒というか、ぶっちゃけテレビの2時間ドラマにあってもおかしくないような話だった。イザベル・ユペールの美しさの中に潜む恐ろしさを堪能できたのは小さくない収穫。

偽りなき者(2012年製作の映画)

3.9

証拠も無いし十分な裏取りもしていないのに、誘導尋問じみたやり方で引き出した子供の曖昧な反応から推定有罪で事を進める──どう考えてもマズいけど、神の視点で物語を見てすべての事情を知っているからこそ彼らを>>続きを読む

しあわせの隠れ場所(2009年製作の映画)

3.7

ふつうなら主人公に据えるべきは母親じゃなくてマイケル・オアーの方では?と思うけど、サンドラ・ブロック演じる母親のキャラクターが痛快でそこそこ面白い。でも痛快すぎて脚色を疑ったら、案の定かなり脚色が入っ>>続きを読む

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