2001太空漫遊

パラサイトの2001太空漫遊のレビュー・感想・評価

パラサイト(1998年製作の映画)
4.5
B級ホラー×青春

パラサイト(The Faculty)
「フロム・ダスク・ティル・ドーン」などのロバート・ロドリゲス監督と「スクリーム」の脚本を手がけたケヴィン・ウィリアムソン氏がタッグを組んだ1998年製作のパニック・ホラー。
B級ホラー界のサラブレッドかよ。笑

舞台は合衆国オハイオ州の田舎にあるハリントン高校。
いじめられっ子のケイシーは、ある日グラウンドで奇妙な生物を見つける。ケイシーはそれを生物の先生の元に持って行き、水槽の中に入れてみると、その生物は生き返ったように動き出し、攻撃的な本性を露にした。
やがて、ケイシーは執拗に水を欲しがる人々の奇妙な行動に気が付き、学園に起きている異変を察知する。
「あの生物が人間に寄生しているかもしれない」と感じたケイシーは、正常と思われる仲間と共に学園の調査を開始。
その後、チアリーダーのデライラと共に寄生された教師らが保険医を襲う場面に遭遇、彼の抱いていた疑惑は確信へと変わる。
田舎町の高校を舞台に、人類の存亡を賭けた戦いが始まるという感じ。

正直言ってめちゃめちゃ面白かったし、見事にツボにハマった感。
B級ホラー×青春ジュブナイルって感じが最高でした。
てか、オープニングからThe Offspring流すあたりもう掴みバッチリ過ぎるんだよね。笑

まず言いたいのが、主要キャラクター達が素晴らしすぎる。
いじめられっ子優等生、新聞部部長兼チアリーダー、SFオタのコミュ障、フットボールチームのキャプテン、天才不良留年マン、そして転校生。
アメリカンハイスクールならではのスクールカーストが完璧に集約されたパーティ構成。
この立場も背景も違う異色メンバーが人類を脅かす程の脅威と遭遇し、疑心暗鬼に駆られながらも立ち向かうってのが良い。
主演イライジャ・ウッドっていうキャスティングには驚かされました。

未知の生命体に「水面下で静かに侵略される」という一連の設定もとても良かった。
1人、また1人と寄生され、不気味なイベントを挟みつつ徐々に学園が変貌を遂げて行く過程は、緊張感も高く楽しめました。
本作、所謂ガチホラーではないものの、エイリアンの造形や寄生された人間の末路などはなかなかインパクトがあり、ゾッとできるシーンは十分にあります。
そういった意味ではパニックホラー好きにも、そうでない人にも勧めたくなる作品です。

しかしながら、この作品の売りはやはりホラー×青春という点にあり、このバランスが絶妙だからこそ根強いファンがいるんだと思われます。
僕もその1人になりました。
メインテーマは「寄生型エイリアンの侵略」かと思いますが、スクールカーストを飛び越え集結した学生たちが次第に一致団結していく様子は、Gleeやブレックファストクラブを彷彿とさせ、まさに青春そのものじゃないですか(歓喜)。
青春要素あってこその大団円であり、最高に清々しい幕引きであったと思います。

ちなみに登場人物で特に好きなのはジョシュ・ハートネット演じるジーク・タイラー君。
かなりの切れ者で知識も豊富なのですが、勉学に対する熱意が1ミリも無いため留年するハメに。
さらに校内で偽造免許や自家製ドラッグを販売しており、教師すら小馬鹿にするという役満キャラ。
このキャラクターについてはホント色々と語りたいエピソードがあるのですが、ネタバレ防止のため泣く泣く割愛。

とにかくホラー×青春ってのが完全に僕の心にストライクしてしまいました。
ブルーレイ買って大正解\( ˆoˆ )/
これから密かに布教していきたい作品です。