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わらの犬のfookoのレビュー・感想・評価

わらの犬(1971年製作の映画)
3.0
老子がわからないと
この映画もわからない

調べる前は☆1やわあーと
思っていたのですが
『わらの犬』で調べると驚きの結果(°▽°)

この映画の描きたいところが良くわかりました


「天地不仁、以万物為芻狗」
(天地は仁ならず、万物を持って芻狗と為す)


老子によれば、天地は仁などではなく、
あらゆる命も人間も、公平に“わら犬”のように扱っているだけなのだとか。

わら犬=“芻狗”

とは、祈願や厄払いのために神前に供えられる
わら細工の犬のことで、犠牲(いけにえ)の代用品のようなものです。

要するに、「天地は人間だけを特別扱いしたりなんかしないゾ」ということですね。


私たちはよく、「自然の恵み」なんて表現を使いますが、
実はそれは、大きな勘違いなのかもしれません。

天地は仁=思いやりや愛に基づいて世界を動かしているわけではなく、

ただただ“無心”に、ありのままに、動いているだけ。

そこには、私たちが期待しているような“情け”などないのでしょう(゚д゚lll)

老子はそれを、“仁”を否定することで私たちに諭しているのです。

深い‼︎
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